テレフォン人生相談 両親と息子夫婦の住宅ローン 残りを払うのは誰?
2018/11/05
2018.7.20 の『テレフォン人生相談』では両親と兄の住宅ローントラブルについて弟が相談していました。
とても理不尽な内容ですが法的に解決出来るのでしょうか。
両親と息子夫婦の住宅ローン 残金を支払うのは誰?
相談者である弟は44歳で妻と子(高校生から小学生まで3人)がいます。
兄夫婦は10年前に両親と同居を始めました。
しかしその家は両親の住んでいた家を壊して新しく建てた家です。
元の家はローンの済んだ家で建て替える必要のなかったものです。
同居の相談をされた時に弟は反対しました。
父親と兄は全く反りが合っていなかったからです。
でも兄は戸建てを手に入れたかったので「うまくやるから。」と言って押し切りました。
家の頭金は退職金で父親が支払い、住宅ローンは兄が払っています。
その家はキッチンもお風呂もひとつずつしかありません。
金銭的な事を考えて2世帯住宅にはしませんでした。
実際に住んでみると兄嫁の生活サイクルに両親が合わせる事になり同居は上手くいかず、暫くして兄夫婦は家を出てアパートを借りることになりました。
そして4年前に 兄夫婦がローンで別の家を買ったので兄は二重ローンを払っています。
今回改めて父親に残りのローン 月に6万円を払って欲しいと頼みに来ました。
父親はローンを払う気がありません。
すると兄が公証役場に相談して『賃貸契約書』を作って来ました。
その内容は、兄がローンを払い終われば両親は家を明け渡し、土地の名義も兄に変えるというものです。
現在、土地は父親名義、家は兄名義です。
父親に相談された弟も憤慨。
父親は「残りの財産を全部使って残りのローン1500万円を払って縁が切れるものなら切りたい。」と言います。
弟は父親が1500万円を支払わずに済む、法的に解決できる方法を知りたいということです。
弁護士の回答
お金を払ったとしても血族の縁は切れない。
登記上は兄の単独名義になっていても更正登記できるはず。
本当の持分は頭金を出している父親にもある。
兄の持分を正しく登記して、その建物の価値(兄の持分)を父親が買えばよい。(父親の名義にする)
ローンは兄がはらう。
父親は建て直さなくてもいい家を建て直して、息子の持分まで買い取ることになるが子供の為にやったことなので。
お金を直ぐに出さずに弁護士に相談を。
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❈加藤諦三先生
皆が自己の利益で動いている。
お金を出しても縁を切りたい父親も理不尽。
あなた(弟)も兄の側から見れば理不尽。
物の見方が100%正反対。
管理人
加藤諦三先生の意見には納得できません。
確かに二重ローンを抱えている兄夫婦は可哀想だとは思いますが自業自得。
反対を押し切って家を建て替えて、それも2世帯住宅にしないなんて。
揉め事が起こるのは目に見えているのに。
ローンを払いながら、また別の家をローンで建てるのも最終的に親が何とかしてくれるだろうという甘い考えだと思います。
私が親の立場なら本当に勘弁して欲しい。
息子夫婦の我が儘で老後資金が無くなってしまいます。
実際問題、兄夫婦にとっては住んでいない家のローンを払い続けて2重ローンは大変な事なので弁護士さんのアドバイスは良かったなと思います。
父親は余分な大金が出て行きますが考えようによっては元の家は、これからリフォームも必要なはず。
10年前に建てた今の家は当分リフォームが必要ないのでリフォーム代だと思って息子に渡すと気持ちが少しは楽になると思います。
元々仲の良い親子なら息子夫婦のために月6万円は無理でも半分でも支払ってやりたいと思うでしょうけどね。
でもいつか両親が亡くなった時に相続はどうなるんでしょう。
家を売った代金を等分するんでしょうか?
それとも兄が「ローンを払ったのは俺だ。」と言って権利を主張するのでしょうか?
まだまだ解決しそうにない問題ですね。
親と同居をしてローンを組む時は、くれぐれもご注意を。